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俳句で一息 Haiku Time

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このコーナーでは俳人 灯声こと中村忠男さんに、世界で最も短い詩の形といわれる「俳句」について、日本語・英語のバイリンガルで俳句の魅力・楽しさを解説いただきます。
中村さんは、世界に発信する文化として日本語・英語両方での俳句作りに取り組まれています。毎月の中村さんの季節感あふれる一句と、季語や句への思いがどう英語になっていくのかを是非お楽しみください。

中村 忠男氏

灯声(中村 忠男氏)プロフィール
1950年生 東京大学法学部卒
1972年 日本航空入社
1978年 ジョージタウン大学大学院国際関係修士
2007年~2010年 財団法人日航財団常務理事として俳句事業などに携わる

花水木手を空へ向け深呼吸

Dogwoods
stretch and breathe deeply
palms up toward the sky

(解説)

ゴールデンウィークの頃、公園や通りなどでよくハナミズキをみかけました。花水木"dogwood"は、この季節にアメリカ東部に行くと必ず目につきます。もともとは、百年ほど前に東京市から桜(ソメイヨシノ)をワシントンDCに送ったお礼にと、アメリカから送られたのだそうです。ポトマック河畔の桜はその桜が始まり。花水木も今や日本で普通に見られます。こんな花の国際交流もいいものです。この句は、花水木の形から深呼吸をイメージして作りました。花水木が深呼吸しているようにも読めますし、花水木で切れが入って、深呼吸するのは自分というふうにも読めると思います。いずれにしても誰もが本当に深呼吸したくなる季節ではないかと思います。

*「切れ」とは・・・「かな」とか「や」といった切れ字で俳句の流れに一呼吸置いて切れるという以外にも、今回のように名詞を独立して置く方法でも切れが入ります。花水木を主語ととるか、あるいは独立した(切れている)名詞と取るかは、読む人次第でしょうか。

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