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達セミに学ぶ 英語学習のヒント

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英語教師による英語教師のための情報シェアの場「達人セミナー」通称「達セミ」をご存知ですか。毎週のように自発的かつボランティアで全国各地にて開催され、それぞれの授業方法を公開しシェアしています。基本的には中学・高校の教師の方々が中心ですが、その授業には英語を楽しく学ぶヒントがたくさん隠されています。その中から毎号1名の先生にレポートしていただきます。

今回のヒントはこれ:

  • 生徒たちが喜んで参加する活動 ― カルタとペアワーク

北海道 稚内市立 稚内東中学校
西林慶武先生

日本最北の町、稚内市の中学校。私の英語の授業で7割から8割の時間を占めるのは、カルタとペアワークです。どちらの活動も生徒たちはとても喜んで参加してくれますし、教室の雰囲気が一気に明るくなります。さらに、どちらの活動も教師が教え込むと言うより生徒自身が仲間と協力したり、競い合ったりしながら英語を学ぶことができます。まずは、私の授業の様子を紹介させてください。

まずカルタですが、授業のウォーミングアップとして、3~5分の短時間にグループやペアで繰り返し行い、学習した内容を復習するのがねらいです。生徒たちは、教師やALTが発音する英文を聞き取り、その英文や日本文が刷ってある札を取ります。カルタの種類として単語や絵を取る活動もありますが、「文」を聞き取った上で札を選ぶという活動がほとんどです。というのも英語初級者の中学生は、英文や長文の全体が見えず、一部分にとらわれることが良くあります。もちろん、英語力をしっかり身につけるために細部にまでこだわることも大切ですが、カルタの時には英文全体をとらえ、英語を英語のまま理解するというねらいを持って活動しています。このことは、私自身が英語の学習をする際にも同様に意識して、英文を英文のまま捉える習慣を心掛けています。

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【英語カルタ】

次にペアワークですが、教科書の音読を中心に授業のほとんどの活動をペアで行い、気がついたら英文を暗記できていることを目標にしています。本文の扱いは、大まかに聞き取り→パートナーとたくさんの音読活動→パートナーと協力して内容理解という流れを基本に、段階的に学習のタスクレベルを上げていきます。パートナーを変えながら繰り返し音読や活動を行うことで、気がついたら英文を英文のまま捉えさせるように工夫をしています。実は私自身が学習する際にも、英文の聞き取りで文全体のイメージをつかんだ後、繰り返し音読して英文を理解し、内容を捉える学習法をとっています。中学生と異なる点は、音読で覚えきれなかった英単語や熟語を単語帳に書き、日常生活の隙間時間に、単語帳を繰り返し見て単語力の向上に繋げているということです。本来であればじっくり机に向かって学習に取り組みたいのですが、なかなか時間を確保することが出来ないので、日常生活の中で単語帳にメモした単語を繰り返し見ることで、ボキャブラリーを強化しています。ペアワークもカルタも自分の学習で効果を実感できる活動を授業に取り入れ、教師自身が自信を持って生徒に迫ることを心がけています。

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【授業風景】

授業はもちろん、自分自身の学習でも大切にしていることは、英語を聞く・見る・話すなど五感をフル活用し、英文に触れる機会をできるだけ多くしていることです。カルタもペアワークも必死に暗記するという学習と言うより、英文に繰り返し触れることで、「気がついたら覚えている」や「気がついたら解るようになっている」というねらいで、少しでも楽しい「楽習」になることを目指しています。英語の初級者である中学校の授業でも、英語を英語のまま捉えることが重要視されていると思います。今後も自分の学習法を授業に取り入れたり、中学生が活動できるものに改良したりして英語初級者の中学生が、長期的に学習する際に活きる英語学習の基礎を築いていきたいと思います。また、今回紹介させていただいた学習法が、みなさんの学習のヒントとなれば幸いです。

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