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達セミに学ぶ 英語学習のヒント

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 英語教師による英語教師のための情報シェアの場「達人セミナー」通称「達セミ」をご存知ですか。毎週のように自発的かつボランティアで全国各地にて開催され、それぞれの授業方法を公開しシェアしています。基本的には中学・高校の教師の方々が中心ですが、その授業には英語を楽しく学ぶヒントがたくさん隠されています。その中から毎号1名の先生にレポートしていただきます。

今回のヒントはこれ:

  • 「チャンツ」で楽しく練習を!

徳島県徳島市応神中学校
樫葉みつ子(かしば みつこ)先生

チャンツとは、英文を覚えたり音声を身につけたりするために、リズムに乗って英語を口ずさむ練習方法です。児童英語教育では一般的な方法ですが、中学校でもその指導方法を熱心に取り入れている先生方がおられます。『NHK CD BOOK 基礎英語 チャンツで楽習!決定版』(高橋一幸、田尻悟郎著)のCDは、中学生を熟知したお二人の手による楽しい教材。今年度から中学2年生の授業で使っていますが、一般の英語学習者にもお勧めしたい教材です。その主な効果を3点あげてみましょう。

1.リズム感が身につく

スピーキング力やリスニング力を向上させるために必要なリズム感が身につきます。強弱をつけて発音しているうちに、「つながる音」「なくなる音」などの音の変化も体得でき、英語らしい発音になっていくことが実感できます。

2.文法がよくわかる

おもしろい対話によって、文法事項が理解できるような内容です。例えば、過去進行形を使った「負けず嫌いパパチャンツ」では、負けず嫌いのパパのお相手をして、夜遅くまでテニスに付き合っていた息子の悲哀が語られています。登場人物の性格や話のオチに、思わず吹き出しそうになりながら、こんな場合にこんな表現を使うのだということが深く印象づけられます。

3.英文が記憶に残る

CDなしで口ずさめるようになるためには、何度も練習しなければなりません。しかし、内容の楽しさについ何度も口ずさみたくなります。そしてそっくりコピーできた時の達成感たるや非常に大きなものがあります。また、その頃までには何度も繰り返し練習することになるので、英文は完全に記憶されています。心地よいリズムに乗って口ずさんでいるうちに、定型文としていつでも使える英文が蓄積されていくとは、なんて楽な記憶方法なのでしょう。

この教材を使い出して2か月。英語学習への興味や自信を失いかけていた中学生が、休み時間や清掃時間に楽しそうにチャンツを口ずさんでいます。「先生、聞いて!」と、マスターしたチャンツを披露してくれることもあります。

最後に、一般の英語学習者のために、2つの利用方法をご紹介します。1つめは、そのまま教材として使用する方法です。大人でも十分に楽しめて、先に挙げたような効果のある教材です。2つめは、CDの後半に録音されているカラオケを利用して、オリジナルのチャンツを作ったり、すてきな英文の音読練習をしたりする方法です。特に、有名なスピーチはリズムに乗りやすく、カラオケに合わせて音読するとうまく言えたり楽に覚えられたりするようです。

樫葉みつ子先生によるTOEFLメールマガジン106号「洋書デビューのための最初の一冊 | 達セミに学ぶ 英語学習のヒント」の寄稿文についてはこちら

チャンツで楽習(参考:『NHK CD BOOK 基礎英語 チャンツで楽習!決定版』高橋一幸、田尻悟郎著

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