TOEFL Mail Magazine Vol.56 April2007
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言葉の玉手箱

英語に限らず外国語を学習していると、言葉の世界の奥深さに気付かされます。古来の日本人は言霊(ことだま)と評して、言葉には霊が宿り、見えざる力を働かすのだと考えました。使い慣れた短いフレーズの中にもコミュニケーションを左右するほどの力があるのです。
毎回ご好評をいただいているこのコーナーでは、テンプル大学ジャパンキャンパスの川手 ミヤジェイェフスカ 恩先生が、異文化間コミュニケーションにおける言葉の使い方の重要性に焦点をあて、興味深く解説してくださいます。言葉の世界の面白さをお楽しみください。


テンプル大学ジャパンキャンパスの川手 ミヤジェイェフスカ 恩先生



第24回:『〜してくれませんか』が英語になると?

 以前に、言葉に付随する意味(その4)で、英語での依頼表現について書いたことがあるが、今回は日本語の『〜てくれない?・〜てくれませんか・〜ていただけませんか』にある『ない・ません』という構文上は、否定形になっている依頼文を、日本人英語学習者がどのようにとらえているかについて考えてみたい。
 さて、これらの、構文上は否定形になっている表現だが、日本語では否定形になっていたほうが『〜てくれる?・〜てくれますか・〜ていただけますか』と言うように、肯定形になっているのより丁寧な印象を与えることが多く、日本人英語話者は、その概念を、英語を話す際に、転移してしまうこともあるようだ。
TOEFL メールマガジンイメージ 先日、お会いしたネルソン博士によれば、時々、日本人英語話者である学生さんたちと話すときにとても気になることがあるという。詳しく伺ってみると、先生のところに “Excuse me, can’t you write a letter of recommendation for me? ”といって推薦状を頼みに来る学生がいるという。それもそういう言い方は、英語がちょっと出来る学生に多いという。“Excuse me, can you write a letter of recommendation for me? ”というカジュアルな言い方で、依頼をしてくる学生は結構いるらしいのだが、中には否定形が丁寧な依頼表現であると信じてそれを使ってくる学生もいるらしい。学生にしてみれば『Can you〜?』は少しカジュアルすぎると感じ、なにかもっと丁寧な言い方はないのかと考え、日本語のように、否定形を使えばもっと丁寧になると思ってしまったようだ。この状況で、適切な表現は、“I was wondering if you could …”というような言い方であるがそこまでは知らなかったらしい。

 また、日本の大学で教鞭をとっている友人によれば、ある時学生に、『日本語では依頼表現は否定形にしたほうが丁寧だと思いますが英語でcan’t you〜? というとどれぐらい丁寧に聞こえるんですか』と聞かれたという。そこで、彼は、英語では “Can’t you〜?”という表現は依頼表現ではなくて、相手の能力を打診している表現なので、何かを依頼する時にはこの表現は使われないということを説明したという。更に、この “Can’t you〜?”という表現は、ただ単に、何かが出来るか否かをたずねるというよりは『こんなこともできないの?』というような批判的かつ、攻撃的な言い方として使われることが多いようだ。
  思うに、この“Can’t you〜?”という表現は、使わなくてもよければそれにこしたことはないようだ。
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