TOEFL Mail Magazine Vol.39
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ユーザーレポート「教室からの声」
第4回:TOEFL®-ITPユーザー 東北大学 中島 美樹子 先生
 
 プロフィール
東北大学 中島 美樹子 先生
中島美樹子(なかじま・みきこ)先生

東北大学大学院工学研究科 助教授
工学博士
専門:機械工学

現在、国際交流室に所属し、留学生支援・派遣留学・国際交流関連の仕事に従事。

このコーナーでは、TOEFLテストの実施運営団体であるETSのプロダクツをご利用いただいている高等学校・大学での導入事例を、現場の教室からお伝えします。

ETSプロダクツとは、TOEFL-PBT(Paper-Based Testing)テストの過去問題を使った「団体向けTOEFLテストプログラム:TOEFLテストITP」や、インターネットに接続できる環境があればどこからでもアクセスができ、短時間で採点とフィードバックを自動で行う、ライティングの授業には欠かせない「オンライン・ライティング自動評価ツール:Criterion」など、現在日本国内のみならず世界の教育現場の皆様に多くご利用 ・ご活用いただいているETS開発のテスト・教材です。

今回はTOEFLテストITPを導入されている東北大学中島 美樹子先生からのレポートです。

 
 東北大学および工学部・工学研究科の概要-------------
TOEFLメールマガジンイメージ画像
 東北大学は1907年に創立されて、もうすぐ100年を迎えようとしています。東北大学の特徴は、研究第一主義、門戸開放と二つの理念で表されてきました。日本の国立大学で初めて女性の入学を認めた大学であり、魯迅が留学した大学としても知られています。
キャンパスは5つに分かれ、学生総数約17,000人です。人口約100万人の仙台市に位置し、その多くは緑豊かな、静かな環境にあります。 
 工学部・工学研究科は東北大学で最大の学生数・教職員数を擁する部局で、緑に囲まれた青葉山キャンパスに位置しています。世界の先端を行く研究が繰り広げられる一方、 国際化推進にも力を入れています。
>>東北大学のホームページはこちら
 
 東北大学における英語教育
 私は専門が工学なので、東北大学の英語教育について詳細な情報を持っておらず、十分な説明ができるかどうか不安がありますが、資料を手がかりに稿を進めます。全学部1,2年生を対象とした教育内容の大幅な見直しが行われ、外国語教育科目の一部として実施されていた従来の英語教育が、応用につながる基礎英語・使える英語・専門に役立つ英語を目指して、平成14年度より「展開英語」・「実践英語」として実施されてきています。その中ではCALL教材も積極的に利用されています。
 東北大学大学院工学研究科国際交流室の活動紹介
 現在、東北大学の全留学生数1,173名のうち、44ヶ国360名の外国人留学生が工学部・工学研究科に在籍しています。国際交流室は1985年に外国人留学生教育等企画室として設置されてから、主に三つの活動を実施してきています。一つは留学生の生活・研究活動支援、二つには派遣留学促進、そして三つ目として国際交流・国際理解教育のためのさまざまの活動です。
1. 留学生の生活・研究活動支援
   日本語・科学技術日本語クラスを開設して留学生の日本語能力向上の手助けを行う一方、生活や研究に関する様々な問題や悩みについてカウンセリングを行っています。また、留学生を支えるチュータのために、心構えや具体的活動などについてのオリエンテーションを実施し、個々の問題の相談にも応じています。
2. 派遣留学促進
 

 国際的視野を有し世界で活躍できる工学部生育成のため、6年程前から海外へ交換留学生として送りだす「派遣留学」の促進にも非常に力を入れてきています。留学説明会を年2回実施し、留学に関する情報提供や語学能力向上のためプログラムの用意、CALL教材、e-learningシステムの導入、英会話クラスの実施などを行ってきました。留学の機会を増やすために学術交流協定締結促進などの活動も実施してきています。
 外国の学術交流協定校などを訪問して学生交流を実施し、その体験を通して国際理解を深め、国際的視野を持つ学生を育成していこうとする試みである「学生国際工学研修プログラム」は、1999年の韓国(ソウル大学、全州大学、釜慶大学、慶北大学)から始まり、中国(北京大学、清華大学、北京航空航天大学、西安電子科技大学)、アメリカ西海岸(カリフォルニア大学バークレー校、ワシントン大学)、オーストラリア(シドニー大学、ニューサウスウェールズ大学)、タイ(チュラロンコン大学、キングモンクット工科大学ラカバン校)、シンガポール(シンガポール国立大学)と実施してきました。短期間ではありますが、外国の学生と交流を持ち日本との施設・制度などの相違について認識を新たにし、違った角度から学生生活を見直すきっかけとなっているようです。また、この旅行の参加者の中から留学希望者も現れてきており、留学のきっかけともなっています。また、この訪問がきっかけとなってタイのキングモンクット工科大学ラカバン校(KMITL)と協定を締結し、それを機に日本学生支援機構の援助により、KMITLの学生12名と教員2名を招待して、平成16年10月26日から10日間にわたって国際大学交流セミナー「文明と環境−水と電磁波の観点から−」を実施し、両大学の学生にとって相互の文明や環境を学術的に検証する有意義な機会を持つことができました。

国際交流・国際理解教育のための活動

3. 国際交流・国際理解教育のための活動
 

 2000年夏に東北大学で開催された「21世紀の研究と教育に関する国際シンポジウム−大学間学術・学生交流の役割−」(約40カ国、4,200人の参加)で、国際交流室は、活動に関連した5つのワークショップを主催し、またシンポジウム全体について準備段階から支援しました。各国の料理を楽しみながら、その国の文化について知り、交流を深めるための「国際交流の夕べ」も、中国・韓国・フランス・日本・南アメリカ・北アフリカ・インドネシアと行ってきました。毎日の研究に追われ、なかなか交流の機会のない日本人学生・教職員と留学生・外国人研究者との間の貴重な交流の場となっています。
 2001年11月には、仙台市の国際交流協会と共催で「国際理解教育シンポジウム」を開催しました。市民の方々に留学生の生活等について深く知って頂く良い機会となりました。

国際交流・国際理解教育のための活動

 東北大学工学部におけるTOEFLテストITPの導入
 国際交流室ではその第2番目の活動、「派遣留学促進」のためにTOEFLテストITPを導入するに至りました。東北大学の協定校の一つで、かなりの学生が留学を希望者するカリフォルニア大学では、「学部生に限り英語能力を証明するものとしてTOEFLテストITPを認める」ということから、2001年10月から工学部国際交流室で独自にTOEFLテストITP実施を開始しました。その以来、年5,6回のペースで実施してきていますが、カリフォルニア大学留学希望者だけでなく、TOEFL-PBTの練習用に、自分の英語能力を知りたいという学生が受験してきています。その後工学部・工学研究科では、平成15年度の文部科学省「特色のある大学教育支援プログラム」に「国際コンピテンシー人材育成教育プログラム」が採択され、"世界を舞台に活躍し、社会で指導的な役割を果たす人材に不可欠である課題探求能力育成と国際協調性、国際競争能力を育成することを目的とした"教育プログラムが実施されてきました。学生の英語によるコミュニケーション能力の向上を目指し、手始めとして平成16年1月に学部3年生に、平成16年11月には学部3,4年生に、学生の英語能力評価のためにTOEFLテストITPを実施してきています。その他、近年医学部でも学生の英語能力評価のためにTOEFLテストITPを実施してきているようですし、理学部でも実施計画があることを聞いています。
 TOEFLテストITP利用に関する感想
 東北大学の工学部・工学研究科では、他学部・研究科と比較すると英語に苦手意識を持っている学生が多く、就職のためにTOEICテストを受験することはあっても、TOEFLテストには関心がない、またTOEFLテストを知らない、という状況がありました。しかし、学部3年生や4年生対象にTOEFLテストITPが実施されたことによって、ようやくTOEFLテストについて関心が高まってきました。このことが、海外への留学増加につながってくれることを期待しています。
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