TOEFL メールマガジン

達セミに学ぶ 英語学習のヒント

バックナンバーはこちら

英語教師による英語教師のための情報シェアの場「達人セミナー」通称「達セミ」をご存知ですか。毎週のように自発的かつボランティアで全国各地にて開催され、それぞれの授業方法を公開しシェアしています。基本的には中学・高校の教師の方々が中心ですが、その授業には英語を楽しく学ぶヒントがたくさん隠されています。その中から毎号1名の先生にレポートしていただきます。

今回のヒントはこれ:

  • 「英語学習を3日坊主にしないコツ」
    ~習慣化には「すすきが」大事~

上山 晋平先生

広島県福山市立福山中・高等学校
上山 晋平 先生

 1イントロ

「英語ができるようになりたい」と思いながら、日々の英語学習(トレーニング)となると「なかなか毎日は続かない」、そんな悩みを抱いている人は多いですよね。そこで今回は、「学習やトレーニングを習慣化する4つのコツ」をご紹介します。次のものです。

2 学習を習慣化する4つのコツ

下の(  )にはどのような言葉が入るでしょうか。皆さんも一緒にお考えください。

  • ①少し(     )始める。
  • ②スタン(     )する。
  • ③記(   )する。
  • ④学習(    )線について知る。

入りましたでしょうか。では、1つずつ確認していきましょう。 

学習を習慣化する1つ目のコツ(①)は、「少し( ずつ )」始めることです。「毎日2時間学習しよう」と決意しても、途中で続かなくなることも多いですよね。急な用事が入ったり、やる気が出ない日もあったりするからです。野球の素振りも同様です。「毎日300回家で素振りするぞ」と思っても、断念してしまうことも多いものです。継続するには継続可能な量から、「少しずつ」始めるのがポイントです。

2つ目のコツ(②)は何でしょう。「スタン( バイ )」です。前述したように、勉強しようと決意しても中にはやる気が低い日もあります。そういう日でも学習を続けるには、「帰宅後すぐに教材を開いておく」のが効果的です。気分が乗らないときでも、開いてある教材を目にすると、「少しだけでもやろうかな」という気になるからです。毎日のランニングを続けるには、「タオルと靴を準備しておく」のが効果的と言われます。事前の「スタンバイ(準備)」が、行動を促すのです。

3つ目のコツ(③)は、記( 録 )です。トレーニングをしたら内容や時間を記録するとよいでしょう。「記録欄を空白にしたくない」という気持ちが働いて、やる気が低いときでも「頑張って続けてみよう」と思うからです。記録するたびに達成感も得られます。私自身も留学前に毎日音読練習を続けるのに役立ったのが、右図の自作トレーニング記録表でした。教材の表紙裏に簡単に手書きしたものですが、これが毎日続けて取り組むエネルギーになったのです。記録も、習慣化を促す仕組みの1つです。

最後のコツ(④)は、「学習( 曲 )線」です。これは、力をつけるためにぜひ知っておくとよい考えです。学習成果というものは、取り組んだ時間に比例して伸びるものではありません。学習後も右図のように伸びない時期が当面続き、そのあと伸びる時期が一気に訪れます。言葉を換えると、「成長は養分を蓄えた後にやってくる」のです。これは、留学で経験された方もおられるかもしれません。海外生活を始めて、それまで聞き取れなかった英語が急にはっきり聞き取れるようになるのが約3ヶ月後、と多くの人は感じているようです。この「学習(上達)曲線」の仕組みを知っておくと、「伸びるには努力の蓄積がいる」、「すぐに伸びなくてもあきらめない」ということを知ったうえで、トレーニングを続けることができるでしょう。

「学習を習慣化する4つのコツ」、いかがでしたでしょうか。私が生徒達に伝えている一部をご紹介しました。この4つのコツは頭文字をとって、「習慣化には『すすきが』大事」と覚えることもできます。ぜひ復習して、毎日の家庭トレーニングに役立ててくださいね。

【参考文献】

上山晋平『目指せ!英語授業の達人17 45の技で自学力をアップする! 英語家庭学習指導ガイドブック』(明治図書)

中高生の家庭学習を習慣化し、自学力を養う指導3原則とそのコツが体系的に学べる1冊。

上山晋平DVD『意欲アップ!習慣定着!楽しくて効果的な家庭学習法』(ジャパンライム)

家庭学習の指導の仕方を映像で紹介したもの。見てすぐ分かり、実践に活かせる1枚。

池谷裕二『最新脳科学が教える 高校生の勉強法』(東進ブックス)

暗記の方法や、努力の継続が必要な理由など、有益な情報が楽しいコラムとともに学べる1冊。

庄司雅彦『図解 眠っている力を目覚めさせる最短法則』(KKベストセラーズ)

効率的で効果的な勉強法が多数学べる。図解が多いので忙しい社会人にも読みやすい1冊。

▲このページのトップへ戻る▲