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CIEE JAPAN 50周年記念スカラーシップ

受賞者報告書

 

私は奨学金を受け、CIEEのSummer Open Campusでフランス、パリに4週間ほど留学させていただきました。この留学を通してたくさんの新しい経験をし、またそのために自分の事や世界について考え、また新たな視点に気付くことができたように思います。

1.参加の動機

CIEEのスカラーシップに応募した動機としては、大きく分けて2つあります。まず一つ目はフランス語を学ぶためです。私は将来日本だけではなく様々な国や地域で働きたいと考えています。そのためにはいくつかの言語を扱えることが有利になりますが、フランス語はたくさんの言語がある中でも、国際機関で公用語の一つとして使われているためそれを学びたいと思い、フランスで開催されるSummer Open Campusに応募しました。次にCIEEでは奨学金に応募することができたという事です。一か月間の留学は非常に貴重な経験ですが、経済的にも簡単に行けるものではありません。特に今年度末には兄弟の大学受験もあり、また私自身も私立大学に通っているためできるだけ経済的な負担を軽減したいと考えていました。そんな時にCIEEの夏期留学では授業料免除のスカラーシップを受けられるという事を知り、こちらに応募しました。

2.物語から19-20世紀のパリと今の時代のパリを比較

授業は3つのコースの中から選ぶことができ、私は英語でフランス文学を学ぶ Paris in French Literatureという授業を受講しました。授業は基本的に週5回で9:30-12:30の3時間、CIEEセンターで行われていました。普段の講義の他にも週に1‐2回ほど授業時間の半分を使って実際に物語の中に登場したパリの地区や建物を訪れることもありましたが、物語が書かれた19-20世紀のパリと今の時代のパリを比較できとても興味深い時間でした。受講している学生も4人だけという少人数の授業であり、先生も協力的な方だったので、わからないことがあればいつでも質問ができるような雰囲気の授業でした。課題としてはリーディングがほぼ毎日あり、1本のエッセイ、期末試験もありました。この授業はフランス語を学ぶというよりもパリについて学ぶというもので、パリにいながらも英語を上達させたい、という人には最適な授業だと思います。

 

3. 人種や文化の混合したパリを体験

CIEEでは、普段の授業の他にも様々なアクティビティーがありました。週に約2回、午後に現地スタッフの方がパリの中でも特徴のある地区や歴史的に重要な場所などに連れて行ってくださいましたし、それ以外にもパリ市外への1日トリップや、1泊2日のマルセイユへのトリップがありました。全てとても楽しく、学びの多いものでしたが特に印象に残ったものは、パリの中でも移民の多い地区に行ったエクスカーションです。その時私は「様々な文化を持った人々がパリという街に共住できていることが素敵だ」というコメントをしました。すると案内をしてくださっていた現地スタッフの方に「僕はそういう見方が大好きだ」と言われました。話を聞くとやはり最近の情勢もあり、彼はできると信じていても彼の周りにはそう思わない人も多いそうです。日本にももちろん移民はいますが、日本に暮らしていると人種や民族の違いによる衝突などを肌で感じることは多くありませんでした。実際には文化の違う人々が同じ街に暮らすことには様々な問題が生じますし、そのために私から見れば共住できているように見えてもパリの中には批判的な意見を持つ人もいます。このようなことを私は知識としてしか知らなかったんだなとこの経験を通して感じましたし、自分のコメントに対して楽観的すぎたように感じました。他にも現地の方にフランスを案内していただいたことは、いわゆる典型的なフランス文化を持ったパリだけでなく、人種や文化の混合したパリ、フランスを感じることができとても興味深く、考えさせられる経験になりました。

4. 「当たり前だと思っていたことが必ずしもそうではない」という気づき

今回のCIEE夏期留学ではたくさんの新しい経験をしたように思います。私は今までヨーロッパ圏に長く滞在したことがなく、知識もあまりありませんでした。そのため留学を通してフランス文化を学んだことは自分の生活や考え方を客観的に見るきっかけになりました。例えばフランスの文化として食事の時間や家族との時間を大切にするという文化があります。特に日曜日は家族と過ごす日という意識があるらしく、日曜日はほとんどお店が開いていませんし、私が留学した7-8月はバケーションシーズンで多くのお店が一ヶ月ほどの休みを取っていました。また、フランス人は古いものを大切にするという意識が強いように感じました。このように違う文化を持つ場所に暮らすことで、当たり前だと思っていたことが必ずしもそうではないことに気づけ、自分の今までの生活を考え直すきっかけになりました。

5.「グローバル・シティズン」とはー同じ人間であることを意識し、そのうえでお互いの違いについて考え同意できるところを探そうという姿勢―

グローバルシティズンとは、国籍や人種を超えた、地球市民としての意識を持つ人のことだと私は考えています。そのために、まずグローバルシティズンとして大切なことは他人を、特に多国籍の人のことも同じ人間だという意識を持つことだと思います。今回の留学ではアジア人の見た目をしている私もよくパリに住むローカルだと間違えられ道を聞かれたり話しかけられたりしました。また、一緒にプログラムに参加したアメリカ人学生も私がアメリカ出身でない事はあまり関係なく、良い意味で普通の子として接してくれました。日本では西洋風な見た目をしている人は英語で話しかけられたり、どんなに日本に長く住んでいても外国人として同じように接してもらえないことがあります。ですが今回の留学を通して、もちろん完璧ではないのでしょうが、パリの様々な人種の人が一緒に暮らし、お互いを認め合っている姿、またアメリカ人の言語や文化の違いを気にしすぎない姿を見て学べるところもあるのではないかと感じました。また、矛盾しているように聞こえますが、国籍などの線引きを気にしすぎないということと同時に、人々に文化や考え方に違いがあることを認め、お互いを尊重することも非常に大切なことだと思います。違うバックグラウンドを持つ人が同じ街に暮らすために、ただ同化させるという方法では様々な問題が生じてしまいます。パリでは様々な人種や国籍の人が垣根なく暮らしていますが、それと同時に移民の多いエリアがあったりと同化だけではなく、個々の文化を尊重する姿勢があります。もちろん違う文化を持つ者同士、お互いに妥協、歩み寄りが必要ですし、その線引きをどうするかというのは非常に難しい問題だと思います。ですが、同じ人間であることを意識し、そのうえでお互いの違いについて考え同意できるところを探そうという姿勢はグローバルシティズンのあるべき姿なのではないかと考えます。このように違う国に暮らしている人も同じ人間だという意識を持つことで他人事ではなくなり、グローバルシティズンとして様々な問題に協力して取り組むことができるのではないでしょうか。

 

6.長期留学に挑戦したい

今回の留学を通して、また長期留学に挑戦したいという思いが強くなりました。今回の留学で、一か月間という短い期間ではありましたがフランス文化を学んだことでこれからの将来を考える中でフランスという国、文化がある生活についても考えることができるようになったように思います。だからこそまた長期留学に挑戦することでさらに自分の価値観や世界を広げたいという思いが強くなりましたし、フランス語のモチベーションにもつながりました。これからもこの経験を活かし勉強をして学びを深めていきたいと思います。