ETS公認トレーナー直伝 TOEFL iBT® テスト対策、ここがポイント!

TOEFLテストの効果的な学習法や対策を細かくアドバイス

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立命館アジア太平洋大学,五十峰聖先生
  • 2015.04.28
  • 五十峰聖先生
  • ETS Authorized Propell Facilitator
  • 立命館アジア太平洋大学

皆さんこんにちは。新学期・新年度が始まり、忙しく過ごしていらっしゃるかと思います。そしてすぐにゴールデンウィークを迎えることになり、連休に向けてソワソワされているかもしれませんね。私も大学の新しいセメスターが始まると同時に、各地の教育機関や自治体などからTOEFL® テストワークショップの依頼が増える時期でもあります。やはりこの季節は、これからTOEFLテスト対策を頑張ろう!早い時期から対策を始めよう!という学習者が多い事の現れですね。皆さんも気分を新たに、益々頑張っていきましょう!

さてご好評をいただいているSpeakingの公開添削は、今回は1回お休みにして、久々にリスニングについて書いていこうと思います。

前回Listeningについて学習したのは、第20回 TOEFL iBT® テスト Listening対策 No.6 ノートテイキング&聴く際の姿勢についてで「ノートテイキング」と「リスニングを聴く際の姿勢」を学びました。今回は更に深く掘り下げて、レクチャーの流れと注意点に関して、例を交えながら説明していこうと思います。

Listening

第26回 TOEFL iBT® テストListening対策 No.7
レクチャーの「ヒネリ」について

TOEFL iBTテストListeningセクションについて>>

「TOEFLテストらしいリスニングのレクチャーとはどんなものか?」
「TOEFLテストリスニングのレクチャーのポイントとは何か?」

と質問を受けることがよくあります。ワークショップの参加者からはもちろん、出版社の問題作成者・編集者からも訊かれます。言い換えれば、本試験によく見られる、TOEFLテストらしい特徴や傾向は何か?ということですね。もちろんレクチャーのタイプにはいろいろあります(比較、時系列、因果関係、etc…)ので、一言で全てをまとめるのは不可能なのですが、多くの場合私は「ヒネリだ」と答えます。

このヒネリとは何なのか?前回(第20回 TOEFL iBT® テスト Listening対策 No.6 ノートテイキング&聴く際の姿勢について)の、聴く際の姿勢で簡単に触れたのですが、レクチャーの中盤から後半にかけての部分で

  • ・それまでに出されたアイディアに対する反論・ダメ出し
  • ・特にユニークな点

がある時に、そのヒネリが顕著になります。逆に、冒頭~中盤においては、あまりヒネリが少ない、オーソドックスな展開とも言えるでしょう。

では以前の出題に基づく一つの例を参考にしながら、このヒネリがどのような役割を果たすのかを見ていきましょう。
(注:あくまでも参考例ですので、科学的に証明されたものとは限りません)

Topic
Self-defense mechanism of tobacco plants


▲たばこの葉

タバコ植物の自己防衛機能についてのレクチャーがあったとします。タバコを吸う人は多くいたとしても、植物としてのタバコをイメージできる人はあまり多くないのではないでしょうか。ここではそんな植物のタバコがいかに自分の身を守る機能を備えているか、について説明が始まります。

Point 1
explanation of the mechanism

「自己防衛機能って何だろう?」と思う人も多いと思いますので、レクチャーの前半ではどのようにタバコの葉が外敵(主に虫ですね)から身を守るのか、説明が行われます。

“Tobacco leaves emit foul odors when eaten by caterpillars.”
(毛虫に食べられると、タバコの葉は悪臭を放つ)

なるほど、嫌な臭いを出す事によって毛虫を追い払うのか、と理解できるわけですね。これは非常に特徴的な点ですね。

Point 2
additional “surprises” ←ヒネリ!!

しかし、特徴的な点を1つ紹介しただけではTOEFLテスト的とはまだ言えません。この辺からヒネリ、更に面白い点・特徴的な説明、つまりサプライズ的な要素が始まりますね。

“Furthermore, the odors serve as warning signals to other tobacco plants, which emit more odors to keep further caterpillars away.”
(更にその悪臭は、周りのタバコ植物に対して警告を発する役割も果たす。それによって、他のタバコ植物は悪臭を放ち、毛虫を寄せ付けない)

“The odors, in turn, attract birds that prey on caterpillars.”
(そしてその悪臭は、毛虫を捕食する鳥を惹きつける)

どうですか。周りに警告を発するだけでなく、鳥を呼び寄せることで毛虫を駆除してもらうわけですね。改めて自然ってすごいって思いませんか?このように、1つ目のポイントを理解しただけで満足せず、「その後の展開」に注意すること、これがTOEFLテスト的な流れの1つと言えるでしょう。

Point 3
irony ←ヒネリ!!

実は、まだこれだけでは終わらないのです。上記ポイント1、2でヒネリはあるものの、単にタバコの葉のある機能を紹介したにすぎません。この先がまだあるのです。

“The mechanism, however, is weakening due to human intervention in two ways; use of pesticides and greenhouses.”
(しかしながらこの機能は、人間の2つの介入、すなわち農薬とビニールハウスの使用によって弱まってきている)

後半のまとめとしては、そのような素晴らしいタバコに本来備わっているはずの機能が、人間によって失われつつある、ということですね。農薬とビニールハウスを使う事によって、毛虫を自分達で駆除する必要が無くなったわけです。すると必要のない機能は退化するのが自然の摂理ですから、ある意味皮肉な結果になっているわけです。

さてお分かりでしょうか。「タバコの葉は素晴らしい」とただ単に紹介するにとどまらず、「結局人間によって、本来の自然の機能がダメになってきている」というメッセージ性も含まれるわけです。 もちろん、冒頭でも書きましたがすべてのレクチャーがこのような流れになっているわけではありません。しかし普段からリスニングを聴く姿勢として、「次は?」「何か問題は?」「サプライズは?」「否定されるの?」などと考えながら聴くようになると、どんな展開のレクチャーでも対応できると言えるでしょう。是非とも日頃から実践してみてください。

それでは今回はこの辺までにしましょう。また次回(5月26日更新予定)にお会いしましょう!

TOEFL iBT® テストListeningセクションについて
TOEFL iBTテストのListeningセクションは「会話」「講義」の2種類で構成されています。
問題数は
「会話」が2~3題(1題につき約3分、5問)
「講義」が4~6題(1題につき3~5分、約500~800語、6問)です。
時間は60~90分です。
また、マイク付きヘッドフォンを使用しての受験になります。詳細はこちらをご確認ください。

 

  • 五十峰聖先生 プロフィール
  • ETS Authorized Propell Facilitator
    立命館アジア太平洋大学言語教育センター 嘱託講師
    1991年より渡米。1999年ウエストバージニア大学より高等教育経営学修士号を取得。
    大学職員、International Student House(ワシントンDC)プログラムディレクターを経て帰国。
    明治学院大学、神奈川大学等を経て2012年9月より現職。
    著書:『実践版 基礎英文法問題集1200』(DTP出版、2010)
    記事:「公認トレーナー直伝!TOEFL®の出題傾向と突破のポイント!」(朝日出版社、CNN English Express 2013年8月号)
    専門:TOEFL、アカデミックイングリッシュ、アメリカ研究

 

【お知らせ】
本コーナーを担当されている五十峰先生が「TOEFL iBT® テストテストスキルアップセミナーin広島(5/30)」に登壇されます。TOEFL iBTテストスキルアップを目指す無料セミナーになりますので、ぜひご参加ください。

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