ETS公認トレーナー直伝 TOEFL iBT® テスト対策、ここがポイント!

TOEFLテストの効果的な学習法や対策を細かくアドバイス

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立命館アジア太平洋大学,五十峰聖先生
  • 五十峰聖先生
  • ETS Authorized Propell Facilitator
  • 立命館アジア太平洋大学

Merry Christmas! 個人的には、世の中があまりにも浮かれすぎていて実はあまり好きな季節ではないのですが(笑)、クリスマスにも関わらずこのTOEFL iBT® テスト対策を読んでくださっている読者の方の熱意に負けないよう頑張ります。

さて今回はListeningセクションについての3回目の連載です。今まで(「第4回 TOEFL iBT® テストListening対策 No.1ノートテイキングについて―その1―」、「第5回 TOEFL iBT® テストListening対策 No.2ノートテイキングについて―その2―」連載)はノートテイキングについてのアドバイスを送ってきました。今回は、レクチャー形式のリスニングでの注意点をいくつかお伝えしようと思います。その後に、実際に音声を聴いていただきますので、音声が聴ける環境(イヤホンなど)とメモ帳の準備をお忘れなく。それでは一緒に頑張りましょう。

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第10回 TOEFL iBT® テストListening対策 No.3
Listeningレクチャー対策

TOEFL iBTテストListeningセクションについて

TOEFL iBTテストのリスニングセクションでは3つの形式があります。

  • a) Conversation
  • b) Discussion
  • c) Lecture

このうちa)とb)は多少なりとも複数の人間(話者)のやりとりがあるので、ある程度バラエティやメリハリがあると言いますか、話の中に刺激となる要素が含まれやすいですよね。それに対してc)は教授が一人で話すだけですから、どちらかというとややつまらない、モノトーンな印象を受けるかもしれません。したがってより一層集中して、ポイントを押さえながら聴く必要があるわけです。

とはいっても、いわゆる「聴くべきポイント」というのはトピックによっても違ってきますので、今日はまず代表的なポイントを学んでから、実際に題材を1つ体験して定着させましょう。

レクチャー対策その1. 脱線を予測せよ!

TOEFL iBTテストのレクチャーで特徴的な点の1つが、脱線です。脱線といっても、教授がいきなり「全然関係ないんだけどさぁ、昨日家の犬が、よその犬と喧嘩しちゃってね。それでさぁ・・・」などと授業に全く関連のない話をするわけではありません。どちらかというと「寄り道」という表現の方が正しいでしょうか。つまり、本来たどり着くべきポイントに行く前に、ちょっと余計なステップを挟むわけですね。簡単に図で表すと以下のような感じです。

多くの方は1)の部分で、そのレクチャーのMain ideaなどを一生懸命ノートに記すと思います。ただそのすぐ後に「Main ideaに必ずしも行くわけではない」ということを覚えておかないと痛い目にあってしまいます。この2)が脱線にあたるわけですが、教授の単なる気まぐれで脱線しているわけではないわけですね。その辺りTOEFL iBTテストの問題は上手くできていますから。Main idea(この図ではX)について話す前のYというワンクッション置くことで、補足情報を足したり、背景を説明したりすることによってXがわかり易くなるわけですね。

他にも「別の例示」を挟む場合もあります。

Yの例の方が、聴いている学生にとっても理解しやすいわけですね。それでYをしっかり理解した上でXの説明を受ければ、Xについても理解できる、と。ですから、ある意味受験者にとっても有難いわけです。その関係性を理解した上で、手元のノートには「主題はX。だけどYを先に理解!」と情報をまとめると良いでしょう。

レクチャー対策その2. ブーメランを予測せよ!

これは2)の寄り道の続き、つまり図の3)にあたります。ブーメランですから元に戻ってくる、つまり本来のトピック、主題に必ずレクチャーが戻ってくることをまず理解している必要があります。ですが多くの場合、寄り道の2)の部分をしばらく集中して聴いていると、そもそも1)での目的が何だったのかを忘れてしまいがちなのです。いつかブーメランが帰ってくることを見越した上で、「では寄り道で拾った情報が、いかにXの理解に役に立つのか」を考えなくてはいけません。またそもそもなぜ寄り道したのか、その意義も考えなくてはいけません。あくまでも主題Xを忘れず、ブレることなく聴き続けましょう。

レクチャー対策その3. ノートテイキングは「このために!」

「このために!」とは何か?それは情報整理です。特に時系列が関わってくる問題(歴史や科学など)では、年代、出来事の順番、実験手順、プロセスなどの情報整理が必要になっています。聴いてその場で理解できたからといって安心してはいけません。後でそれらの項目を順番通りに再現できなくてはいけないのです。だからこそノートテイキングの出番なのです。番号を振るもよし、表を作るもよし、矢印でつなぐもよし。メンタルマップだけでは足らない部分を補う、それがノートテイキングの役割なのです。

それでは以上の3つのことに注意しながら、次のリスニング問題に取り組みましょう。ここをクリックすると音声が流れますので必要に応じてノートテイキングを行ってください。終わったら以下の3つの設問に答えてください(※音声がすぐ流れます)。

Q26. What is the lecture mainly about?
  • (A) Political events that led to the invention of eyeglasses
  • (B) A comparison of attitudes toward vision correction in Europe and China
  • (C) The relationship between the printing press and literacy
  • (D) An overview of vision correction over time
Q28. What does the professor imply about the invention of eyeglasses?
  • (A) Its historical records are more detailed than those of other inventions.
  • (B) It had little impact on social attitudes toward vision correction.
  • (C) Its occurrence in different places at approximately the same time is not unusual.
  • (D) It contributed to a substantial increase in the number of literate people.
Q30. Put the events in the order that they happened.
  • 1.___ 2. ___ 3. ___ 4. ___

Answer Choices

  • (A) Inexpensive eyeglasses became available.
  • (B) The first eyeglasses were made.
  • (C) The number of people interested in reading increased.
  • (D) The printing press was invented.

(Source: TOEFL iBT® Test Quick Prep, Vol.3, Listening Practice Set 3)

いかがでしたか?正解はこの記事の一番下に記してあります。トランスクリプトはこちらにありますので、各自で音声を聴きながら確認してください。

今回の問題の構成を簡単に説明しますと、以下のようになります。

Main idea (X) ―
“This increase in literacy…led to an increase in demand for eyeglasses…This increased demand impacted societal attitudes towards eyeglasses.”

つまり「いかにメガネの需要が、メガネに対する社会的な態度に影響を与えたか」についてなのです。ただその後で寄り道があります。

寄り道 (Y) ―
“But, um, first let me back up a bit and talk about vision correction before the printing press.

Back upとは「戻る」ですので、ちょっと戻って印刷機器の前の視力矯正について話させて、と。そこから様々な歴史的な話が始まるわけですね。そして最後はブーメランです。

ブーメラン (X) ―
“So now let’s tie this to what I said before about societal attitudes towards glasses.”

また戻ってきましたね。しかも「これを結び付けよう」と言っています。これ、とは寄り道の部分を指します。

いかがでしょうか。必ずしも毎回ではありませんが、この様に実際のレクチャーでは出題されることが多くあります。是非ともこの形に慣れましょう。まずはしっかりと音声を繰り返し聴き、スクリプトを音読し、内容をしっかり理解するところから始めましょう。今年の連載はこれが最後ですね。今年度のご愛読ありがとうございました。来年も引き続きよろしくお願いいたします。ではよいお年を!

  • 正解:
  • Q26 ― D
  • Q28 ― C
  • Q30 ― B・D・C・A

新年最初の「ETS公認トレーナー直伝 TOEFL iBT® テスト対策、ここがポイント!」は「第11回 TOEFL iBT® テスト Writing対策 No.3 Independent Task 注意点」になります。お楽しみに!

TOEFL iBT® テストListeningセクションについて
TOEFL iBTテストのListeningセクションは「会話」「講義」の2種類で構成されています。
問題数は
「会話」は2~3題(1題につき約3分、5問)
「講義」が4~6題(1題につき3~5分、約500~800語、6問)です。
時間は60~90分です。
また、マイク付きヘッドフォンを使用しての受験になります。詳細はこちらをご確認ください。

五十峰聖先生
ETS Authorized Propell Facilitator
立命館アジア太平洋大学言語教育センター 嘱託講師
1991年より渡米。1999年ウエストバージニア大学より高等教育経営学修士号を取得
大学職員、International Student House(ワシントンDC)プログラムディレクターを経て帰国
明治学院大学、神奈川大学等を経て2012年9月より現職
著書:「実践版 基礎英文法問題集1200」(DTP出版、2010)
記事:「公認トレー ナー直伝!TOEFL®の出題傾向と突破のポイント!」(朝日出版社、CNN English Express 2013年8月号)
専門:TOEFL、アカデミックイングリッシュ、アメリカ研究

 

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