TOEFL Mail Magazine Vol.57 May2007
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新連載予告

生涯英語のすすめ − For Life-long English

慶應義塾大学環境情報学部 教授 鈴木佑治

前号をもって「e-language in action 次世代メディアとプロジェクト発信型英語教育」は終了し、次号から新連載が始まります。新連載のタイトルは「生涯英語のすすめ − For Life-long Englishです。新連載をスタートするにあたり、私と、私の研究室のプロジェクトメンバーの長谷部葉子さん、山中司君、谷内正裕君、および、CIEEの掘越敏明氏、根本斉氏とで連載開始に先立ち座談会を開き、どのような連載にしていくか自由闊達な討論をしました。今回は、その要約をお伝えいたします。



■■■ 参加者紹介 ■■■ 
鈴木佑治氏
長谷部葉子氏
中山司氏

谷内正裕氏

鈴木 佑治
慶應義塾大学環境情報学部教授  兼 同大学大学院 政策・メディア研究科委員
長谷部 葉子
慶應義塾大学環境情報学部訪問講師 
鈴木佑治研究室
山中 司
慶應義塾大学大学院政策・メディア研究科博士課程 (鈴木佑治研究室)、北陸大学未来創造学部非常勤講師
谷内 正裕
慶應義塾大学大学院 政策・メディア研究科 博士課程所属、慶應義塾大学21世紀COE 次世代メディア・知的社会基盤RA[Research Assistant]、千葉商科大学非常勤講師

鈴木

次号から始まる新連載の企画をご紹介します。これまで2つの連載を通して、鈴木研究室が取り組んできた「プロジェクト発信型の英語」の理念的背景と実践活動を紹介してきました。第1回目の連載では、「日本から発信する英語」というテーマで理論的な背景を述べ、第2回目(前回)の連載では「e-language in Action」というテーマで、小・中・高・大学から社会人にいたるまでの実践報告をしました。TOEFLメールマガジン「e-Language in Action」e-Language in Actionは、文部科学省21世紀COE拠点形成プログラムに採択された慶應義塾大学政策メディア研究科の「次世代メディア・知的社会基盤」というプロジェクトの一環として行われたプロジェクトで、幼児から大学院生にいたるまでのプロジェクト発信型のオンライン活動を展開いたしました。「e-Language in Action」は、様々な世代の人々が様々な場で、生涯を通して何らかの形で英語を使いながら結果的に英語をものにするというlife-longの英語習得モデルですが、新連載では、その生涯英語という観点から、現在なんらかの形で英語にかかわって仕事をしている人たちを紹介したいと思います。早速、次号から幼児から社会人までの様々な背景を持った方々の英語人生を紹介いたします。英語の魅力、つまり英語がこんなに楽しいもの、英語は一生つきあえるもの、という生涯にわたる楽しさをメールマガジンをお読みの皆さんにお伝えしていきたいと思います。新連載の基本コンセプトとしては、「好きになる英語」ですが、そのコンセプトを伝えるにはどんな手法をとっていったらよいか、今回の座談会の参加者の皆さんと話し合っていきたいと思います。
まず皆さんは、英語が生活と結びついているという実感をどんなところで経験しましたか?

長谷部 私が英語について覚えている一番最初の記憶は、小学校のカフェテリアでどうやってお昼ご飯を注文するか、ということでした。私は父の転勤で小学校時代に海外に行ったのですが、いかに食事をとるか、言い換えれば小学校の中でいかに生活するか、というところから始めました。その経験からいえば、英語が必要な場所にいれば、どんな年齢からでも、焦らず始めてよいものではないでしょうか。
山中: 私は現在北陸大学で英語を教えているのですが、最近の学生は、たとえば英語のラップ音楽を聞いて自分で曲を作ったり、英語のサイトから動画をダウンロードしたり、英語を使って生活をすることを日常的に行っています。大学の授業ではあまり活発でなくとも、英語のコミュニケーションという点においては、あまり問題ないように見えます。
谷内: 私はいわゆる帰国子女で、3歳から8歳まで現地校に通っていました。TOEFLメールマガジン「e-Language in Action」日本に戻ってきた後でも英語を忘れないようにと、母から英語を教えてもらっていました。最初のうちはあまり上達しなかったのですが、進行形や過去形が出てくるようになると突然英語がわかるようなりました。それはきっとこども同士の生活の中で実際に使っていた英語が、日本で母親から教えられた英語と結びついた瞬間だったのかもしれません。
掘越: 自分が英語を学んだ経験を振り返ると、英語を最後に授業として学んだのは大学1・2年まででした。その時点で、他人に何かを伝える楽しさを感じられたか、あるいは伝える道具であったか、というとそうではなかったと思います。自分にとっては、大学に入る前の英語の授業は、楽しいという記憶がありません。英語の楽しさを伝える、とか、英語を楽しむ、という経験をしたのは大学を卒業したあと、自分の自助努力によってだった気がします。だとすれば、大学に入る前の教育というのはとても重要ではないかと思うのですが。
鈴木: 生涯続く英語とは、大学に入るための英語、大学で単位をとるための英語、いわゆる教室に閉じ込められた英語ではないはずですよね。それは生活の中に根付いていればいるほど楽しく身についてくる。私は以前、現千葉ロッテマリーンズの、ボビー・バレンタイン監督が、ロッテの監督を辞めた後アメリカでニューヨーク・メッツ傘下のノーフォーク・タイドというチームの監督をされていたとき、インタビューする機会にめぐまれました。論旨が明快ですばらしい英語でした。ご自分の野球人生とそこで培った哲学を語ってくださいました。同行した学生たちは必ずしも英語がうまくありませんでしたが、みな野球好きでしたから分からないことは質問し全部分かったようです。もっとも、監督が学生一つ一つの質問に懇切丁寧に答えてくださったからでしょう。実は私も野球が大好きで、63歳になる今でも金曜日の夜には、地元のチームの練習試合に出させてもらっています。それは色々な年齢の色々な職業の人が参加しているチームで、プロではないのに、仕事帰りに毎週集まってきます。要はみんな野球が好きなんですね、そこから始まっています。私でさえやっているうちに少しずつうまくなります。そう考えると野球も英語も同じで、使う場や生かせる場を自分から探していけば、関心も持ちますし楽しくなり、上達するのではないでしょうか。英語と生涯つきあっていくには、学校だけで学ぶということではなく、普段の生活の中で英語と楽しくつきあうことが大切なはずです。生活の中にある英語、たとえば、カフェテリアで食事を注文するということは、こどもにとっては非常に切実な問題で、それであるがゆえに少々のことでは忘れることはないでしょう。あるいはしょっちゅう英語のサイトを見たりしていれば、それが生活の一部となってくる。ではそういった場というのは、どうやって作り出していくものなのでしょうか。
長谷部 英語を教えていると、時々耳で聞いた英語を一生懸命活字化しようとしている人がいます。その活字が自分の聞いたものと違ってしまうと迷ってしまう。その一方、たとえば幼稚園でプロジェクト発信型の英語活動を行っていたとき、こどもたちにつられてお母さん方も英語を口にするようになり身についてくる、という経験がありました。こどもたちの学びに参加しながら知らず知らずのうちに英語を使っていると、活字化することを忘れ、自然に上達してしまっているのです。
谷内: 場をつくる、ということとは少しはずれるかもしれませんが、今のIT技術を使うと、英語の教材というのはその場ですぐ作れるようになってきています。型にはまった教材では、英語を楽しく学ぶというのは難しいかもしれません。
根本:

TOEFLメールマガジン「e-Language in Action」自分の体験からすると、教室で習った英語というものは、質問に対する答えがひとつしかない英語でした。でも表現というものは百人百様であるはずで、もっともっと面白いはずですよね。昨年から始まったTOEFL iBT、インターネット版TOEFLテストには、リスニングとリーディングの他に、スピーキングとライティングがあります。この部分こそが、従来の英語教育ではなかなか対応できなかった部分です。スピーキングとライティングが全世界の学生と比較されたとき、日本人だけができない、という状況では困ってしまいます。しかし、生活に根ざした形で英語が身についていれば、それほど困難を感じずに試験に臨めると思います。是非生涯にわたって楽しく英語を学ぶ、それも教室で教えられる英語ではなく、自分から発信できる英語を身につける方法を、このシリーズを通して鈴木先生と探っていきたいと思います。

鈴木:

英語というものは人それぞれですし、その場その場でも違うし、いろいろなジャンルの英語があります。これからの一年間、英語を使って活躍する方にお話を聞き、その人の生活にどう英語が根付いているかを皆さんにご紹介したいと思います。
初回の登場者は、プロ野球チーム オリックス・バッファローズで通訳をされている方にお話を聞きます。ご期待ください。


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