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TOEFL Mail Magazine Vol.43
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言葉の玉手箱
 

英語に限らず外国語を学習していると、言葉の世界の奥深さに気付かされます。古来の日本人は言霊(ことだま)と評して、言葉には霊が宿り、見えざる力を働かすのだと考えました。使い慣れた短いフレーズの中にもコミュニケーションを左右するほどの力があるのです。
毎回ご好評をいただいているこのコーナーでは、テンプル大学ジャパンの川手 ミヤジェイェフスカ 恩先生が、異文化間コミュニケーションにおける言葉の使い方の重要性に焦点をあて、興味深く解説してくださいます。言葉の世界の面白さをお楽しみください。

テンプル大学ジャパンの川手 ミヤジェイェフスカ 恩先生
 
第19回 「。。。先生」が英語になると?(その2)〜『Dr.』『Professor』『Mr.』それとも『Mrs.』?〜

今回は、英語母語話者たちが教師を呼ぶ時に使う呼称について考えてみたい。ここでいう英語母語話者とは北米英語母語話者である。大学で教鞭をとる先生たちは、必ず『Dr.』とか『Professor』と呼ばれているのだろうか。『Dr.』と『Professor』、どちらを使ったらいいのだろうか。『Mr.』とか『Mrs.』というのはどう使われているのだろうか。また、ファーストネームで教師を呼ぶことがあるのだろうか。(前回と同様、便宜上、『松村たか子』と『ブライアン・スミス』という架空の名前を使います)。

まず、大学で教鞭をとる先生たちが、必ずしも『Dr.』とか『Professor』と呼ばれているのかというと一概にそうとばかりはいえないようだ。これにはかなりの個人差や地域差があるようで、ある大学(北米北東部)では多くの学生が、博士号をもっている大学の先生を『Mr.』とか『Mrs.』と呼んでいるらしい。その大学の学生によると、呼称をつけて呼ぶかそれなしで呼ぶかというところが重要であって『Mr.』とか『Mrs.』をつけているということで、ポライトであるのと同時に、敬意をはらっているのでそれで十分ではなかろうかという。ちなみに、『Mr.』とか『Mrs.』というのは、小学校・中学校・高等学校の先生を呼ぶ時に使われる。北米中部のある大学では、博士号をもっている先生は『Professor』で、もっていなかったら大学の先生でも『Mr.』とか『Mrs.』と呼ばれているという。もちろん、『Dr.』とか『Professor』をいつも使っているという学生もいる。東部のある大学に通う学生は本来であれば、博士号をもっている大学の先生は『Dr.』とか『Professor』と呼ばれるべきであるが、実際にはそうでないことも多く、先生にたいしてとても失礼なことだと思うという。中には、ファーストネームで呼ぶのを何回注意されても、直さない学生もいるようだ。ファーストネームといえば、松村先生は、論文を添付してきた北米の学生から「Dear Takako, 。。。」というメッセージをもらい、初めて北米の学生からファーストネームで呼ばれたので、ちょっとびっくりしたそうだ。そして、『受け取った』というメールを返す時、おしまいに自分の名前をどう書こうかと迷ったが、それにあわせて「。。。。, Cheers, Takako」と書いておいたという。ちなみに、これを聞いた北米人の同僚はそういう時は学生にその呼称は適切ではないということを教えるためにも、返答メールの最後には『Dr.Takako Matsumura』としておいたほうがいいという。そういえば、コースシラバスによって呼称を決める学生もかなりいるようだ。つまりシラバスに『Dr.Brian Smith』とかいてあれば学生は『Dr.Smith』と呼ぶし『Professor Brian Smith』とあれば『Professor Smith』と呼ぶようだ。ちなみに、日本人の先生は『松村先生』というように北米でも『先生』と呼ばれることが結構あるらしい。興味深いことに、彼らにとって『先生』という日本語での呼称は「professor」というのよりはるかに高い敬意をあらわす呼称であるという。

 さてそれでは、『Dr.』それとも『Professor』ということになると、どうなのだろうか。これには個人差があるようだが、殆どの場合は先生が自分のことを「xxxxxx」と呼んでほしいと最初のクラスで口頭もしくはシラバスで伝えるようだ。それに学生のほうから聞くこともあるようだ。そういえば、筆者のクラスでも北米人の学生は最初の授業の時に「なんてお呼びしましょうか」と聞いてくる場合が多い。

 最後に北米の大学の先生たちの呼称にたいする見解は?というと、やはり殆どの場合、学生からは『Dr』とか『Professor』と呼ばれたいようだ。大学院レベルになるとファーストネームで呼んでほしいという先生もいるようだが。


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