ニュージーランド大使館(New Zealand Embassy)
商務(留学)担当官 中西 麻美子氏
200386日(水)インタビュー〜

CIEEは各国への留学を考えている皆さんを応援しています!!
このシリーズでは、留学への「はじめの一歩」を踏み出すための情報をお伝えしています。分かっているようで実ははっきりと把握できていない各国の留学情報を、公的情報機関を訪問して専門家に伺います。
5回目は、先月に引き続きオセアニア地域への留学先として人気のあるニュージーランドに焦点をあて、ニュージーランド大使館 商務(留学)担当官 中西 麻美子さんに伺いました。

 
■ニュージーランド大使館について

--ニュージーランド留学情報室はどのようなところですか?

ニュージーランド政府による日本における唯一の公式な資料室です。日本ではニュージーランド大使館商務部として機能していますが、もとはニュージーランド貿易振興公社という政府機関です。国によって、ニュージーランド大使館商務部として機能している場合と、貿易振興公社として機能している場合と2通りあります。留学資料室は世界27カ国にあり、日本はバンコクの次に大きな資料室をもつ国になります。ニュージーランドへの留学生はアジアからが多いということもあり、その後3番目以降にもアジアの国々が続きます。

ニュージーランド留学に関する情報として、ここでは94校のパンフレットやビデオの学校案内・留学に関する資料があり、開館時間中(月〜金:9:3017:00・但し祝日は大使館へご確認下さい)であれば自由に利用が出来ます。カウンセリングは行っていないので、直接学校と交渉していただくか、留学斡旋機関にご相談頂くようお願いしています。

インターネットによるアクセスは、www.mynzed.com という新しいサイトが2年程前に本国で出来上がりました。これは政府による留学関連の<The New World Class>という新しいブランド設立の一環です。このブランドマークは、世界各国からの学生の顔写真を集め、「出身は世界各地別々だけれど、学んだところは皆ニュージーランド」というイメージです。ここへアクセスしていただくと日本語のページもありますので、留学に関しては、ここをご覧頂くのが一番いいかと思います。また、ニュージーランドの教育システム、生活や学校情報を網羅した冊子「ニュージーランド留学ガイド」の配布もしていますので、地方の方も情報収集が可能です。

【ニュージーランド留学ガイドの入手方法】

大使館内留学資料室へ、若しくはA4サイズの返信用封筒に390円分の切手を貼り、質問事項を添えて
ニュージーランド大使館商務部、留学係宛に郵送


■ニュージーランドの魅力

--ニュージーランドはどのようなところですか?

ニュージーランドの人口はおよそ400万人で、約75%がヨーロッパ系の白人、先住民のマオリ族は約15%、その他にポリネシア系、中国系、インド系が住んでいます。どちらかというとイギリス系の人々が多いですね。日本と似て島国的なところがあり、一見恥ずかしがり屋のようですが打ち解けると気さくで、親日家の人達も多いです。外国の文化に興味があり、とてもフレンドリーです。これは、もともとはニュージーランドも移民の国で、先住民族とイギリスからの移民たちが協力し合って一つの国家を作り上げた歴史が影響しているのかもしれませんね。そのせいか、人種問題は他の国に比べると非常に少ないです。議席数なども先住民族への割り当てがあり、町の名前もそのまま残すなど、相互関係がうまくいっています。この大使館からもかなりオープンな雰囲気が漂っているのがお分かりいただけるかと思いますが、先入観もなく誰でもWelcomeな国です。そのこともあり、ニュージーランドのワーキングホリデーには他の国のような人数制限がありません。また、面白いことにニュージーランドにはチャイナタウンやジャパニーズタウンがありません。これは、コミュニティーが他民族を受け入れ、うまく協調しあっているのだと思います。様々なコミュニティーが、どれも全て平等で比較的調和の取れた社会を形成しています。

--ニュージーランド留学の特徴・魅力は何ですか?

留学先としてのニュージーランドは、物価も安いので住みやすく、勉強するには適した国といえます。治安が良いことを理由にニュージーランドを留学先に選ぶ人も多いですね。ただし、日本ほど治安が良い国もありませんので、最低限度の注意は必要です。たとえば、服装に関しては現地の人々は地味ですね。普段はジーパンにTシャツといった格好ですし、スウェットでレストランにはいったりしますので、スカートを履いているだけでも「どこのパーティーへ行くのだろう」と思われてしまいます。また、持ちより形式のホームパーティーなどが主なので、着飾ってどこかへ行くことは日常生活ではほとんどないです。日本の感覚のまま現地に行くと目立ってしまい、狙われやすくなります。ニュージーランド人は、普段の生活が地味でもヨットやキャンピングカーを持っていたりするなど、自分達の生活の中身に価値観を置く考え方です。「郷に入っては郷に従え」という言葉がありますが、現地の人々の生活習慣に合わせることも大事だと思います。生活サイクルに関しても、ニュージーランドの人々は基本的に早寝早起きです。留学生が夜遅くまでインターネットや電話をするなどは気をつけていただきたいですね。勉強だけでなく「価値観が違う」ことについては、学んでいただきたい点でもあります。

--ニュージーランドで学ぶ学生の割合について教えて下さい。

2002年の統計では、世界からの長期留学生総数は84,000人。うち日本人は12,895人です。
長期留学の形態で一番伸びているのは、セカンダリー・スクール(日本の中学・高等学校レベル)で学ぶ人の数です。(2002年:1,482名、2001年:1,422名)他国と比べて、まだ、大学への留学はあまり浸透していません。また、ワーキングホリデーでニュージーランドへ渡る人も多いので語学学校で学ぶ方も多いです。留学理由としては、全体的にどちらかといえば、何か専門を学びたいというよりは、ニュージーランドという国のイメージが先行している気がします。しいて言えば、観光学(Tourism)や環境学(Environmental Studies)に関する問合せが多いです。日本人留学生の割合は、最近ニュージーランドが留学先としての選択肢の一つに入ってきたようで、2000年は前年と比較すると50%の伸び率になりました。

人気の地域は、オークランド、クライストチャーチが圧倒的に多いです。これは、国際空港のあるこの2大都市が、ニュージーランドのイメージとして強く定着してしまっているからではないかと思います。他にもいい都市はたくさんありますよ。その他には、親子留学やシニア留学など新しい留学形態が急増しました。これにより、ニュージーランドで学ぶ留学生の年齢層の幅がかなり広がりました。これらの留学では、勉強というよりは、むしろ豊かな自然の中でゆったりくつろぎたい・リラックスしたいという目的の長期滞在、または子供に国際的な感覚を見につけてもらいたいという希望が主な理由で、その一環として語学学校に通うケースが多くみられます。
 
■ニュージーランド留学の準備

--ニュージーランド留学に必要な条件を教えて下さい。

それぞれに必要な英語力は、留学の種類や学校によって異なりますが、教育機関への入学には、要求されているTOEFLIELTSのスコアなど英語運用能力の証明が必要です。現地でこれらの試験を受けることも可能ですが、いずれにせよ留学生は何かしらの英語能力の証明が必要になります。

ニュージーランドにおける留学生受け入れ態勢は、2つの政府による制度で保証されています。まず1つは、学校の資格審査・認定機関であるNZQANew Zealand Qualifications Authority (国立資格審査局)です。ここからの認可(大学の場合はNew Zealand Vice-Chancellors' Committee (NZVCC)が審査)がないと留学生を受け入れられませんし、学生はビザが下りませんのでご注意ください。2つめは、Code of Practiceという留学生受け入れに関する規程です。これは、急増する留学生に対して、受け入れ態勢をさらに整えようという目的で、去年から留学生受け入れを希望する機関全てが対象になりました。この規程は、受入校が留学生に与える情報の内容やホームステイの管理等、全ての責任を負うという厳しいもので、留学する側には安心材料となりました。どの教育機関がNZQAから認可されているか、Code of Practiceに署名しているかは、NZQACode of Practiceそれぞれのホームページからチェックできます。

--ニュージーランドで学ぶにあたっての重要な態度や心構えを教えてください。また、日本にいる間にどのような準備ができますか?

目的をもつことは、とても大切です。また、異文化で学ぶ心構え・態度をもって、何度もでてきますが「郷に入っては郷に従え」の精神が必要ではないかと思います。特にワーキングホリデーはトレンドになってしまっていて、「とりあえず行ってみよう」という考えでいかれる方が最近多いように思います。目的がないまま結局すぐに帰ってきてしまうケースもあります。特にワーキングホリデービザは一生に一度のビザなのでもったいないですよね。ですから、目的意識を持って、しっかりと色々なことを吸収してきて欲しいと思います。

それから、コミュニケーションを持つことは大切です。文化が違うということをきちんと認識して、遠慮という概念はむしろ捨てた方がいいかもしれません。「YES」・「NO」をはっきりさせて、「何をどうしたいのか」を伝えることが重要です。ある留学生は、寒い日に毛布一枚欲しいというのは悪いと遠慮して我慢をしていたら、寒くて、風邪を引いてしまい寂しくなってホームシックになってしまったという話もあります。ステイ先も急に留学生が泣き出したらどうしたらいいのか分からないですよね。英語があまりはなせなくても、その日の授業では何をしたかなど常に、コミュニケーションを取る努力もしてみてください。黙っていては、日本人は何を考えているのか分からないといわれてしまいます。

ニュージーランドは観光局が「世界の箱庭」と表現するほど山有り、海あり、フィヨルド有りといった自然豊かなすばらしい環境にあります。この自然環境を利用したアウトドアスポーツも盛んです。何度か出てきていますが、国民性も温かく、親切な人の割合が多い国です。日本との姉妹都市も41都市あり、日本との交流が深い国でもあります。島国で魚介類も豊富で、日本と環境が似ていることも関係していますが、カルチャーショックを受けることも少なく、すべての方に住みやすい環境であることは確かです。日本語は第二外国語として教えられていることも多く、他国に比べると、戦争被害者が少ないので親日家も多いのが特徴です。先入観を持たず、新しい発見をしつつ楽しい充実した留学生活を送ってきてください。

--本日はありがとうございました。

 
■中西さんお薦めのNZへの必需品
1. サングラス(オゾン層が破壊されていることもあり、紫外線が強いです。)
2. 冬にはセーター(温暖な気候と言えども冬は寒いですよ!!)
3. 体を洗うタオル(意外にありません。)
(インタビュー:TOEFL事業部 秋山めぐみ)
 
 
TOEFL WEB MAGAZINEへ

Back to top

©2003, CIEE All Rights Reserved.